緊急輸送道路沿道建築物に指定された本町6丁目マンションの耐震補強工事と福祉会館建設について


◯24番(森戸洋子議員)
 

 質問通告に従って伺いたいと思います。まず1点目は、緊急輸送道路沿道建築物に指定された本町六丁目マンションの耐震補強工事と福祉会館建設について、見解を伺いたいと思います。この間、この緊急輸送道路の沿道建築物については陳情書も提出され、一定の議会としての結論が出されています。しかし、私たちは、かねてからマンションの耐震化を含めて、災害に強いまちを作っていく上でも、今回の沿道建築物についてしっかりとした対応が求められていると考えています。居住者の皆さんは、国の法律に基づいて耐震診断を行い、現状、耐震設計を行っていらっしゃいます。しかし、いつ何どき地震が来るかも分からないという中で、方向性が見出せないということでは困るわけで、その点からすれば、政治の責任としてしっかりとした解決方策も含めて一緒に考えていくことが必要なのではないかというふうに思っています。一番、陳情者の皆さんが大変困っていらっしゃるのは、市がきちんとした対応ができていないのではないかということから、ああいう陳情に至ったと思います。市の補助要綱で見ても、市は申請が出された場合、適切に相談に応じるということになっています。この間、市は、この特定建築物の耐震助成について、居住者への制度の説明をどのように行ってきたのか、まず伺いたいと思います。

◯まちづくり担当部長(北村 高) それでは、まず経過と課題について市の考えということかと思います。まず、東京都は近年の首都直下地震の切迫性が指摘されている中、震災時において避難、消火活動、緊急支援物資の輸送及び復旧、復興活動を支える緊急輸送道路が建築物の倒壊により閉塞されることを防止するため、沿道の建築物の耐震化を推進し、震災から都民の生命と財産を保護するとともに、首都機能を確保するということを目的として、平成23年3月18日に東京における緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を推進する条例を公布し、それに基づいて東京都内における耐震化の促進を図ってきてございます。この条例では、緊急輸送道路のうち、特に沿道建築物の耐震化を図る必要があると認めるものを特定緊急輸送道路とし、その特定緊急輸送道路に係る沿道建築物の所有者には耐震化状況の報告、及び耐震診断の義務化を定めており、耐震化指針に定める地震に対する安全性の基準に適合しない場合は、当該特定沿道建築物について、耐震改修等を実施するよう努めなければならない旨を定めてございます。東京都及び市では、それらを耐震改修促進計画に位置付け、一層の耐震化の促進を図ってきてございます。

 市内の特定緊急輸送道路としては、小金井街道、五日市街道、東八道路、連雀通りの一部が指定されておりまして、それらの道路の沿道にある建築物のうち、東京都の条例で耐震診断が義務付けられた特定沿道建築物は21棟となってございまして、それらは現在、実施中及び実施済みでございます。また、条例と合わせて耐震診断とその後の対策を着実に進めてもらうように、助成制度を用意してございます。助成内容としては、耐震診断及び補強設計については、上限額はございますが、基本的には実際に要する費用全額補助でございまして、耐震改修においても分譲マンションであれば所有者負担は実際の耐震改修費用の10分の1の負担で実施することができるようになってございます。市では、東京都と連携し、説明会の開催や戸別訪問等を実施することにより、建物所有者が自らの問題として耐震化に取り組めるように普及啓発に努めてきました。そのようなことから、市内の建物所有者のご理解とご協力をいただくことができたと考えてございまして、平成27年2月6日付けで、東京都内の特定緊急輸送道路の沿道にある建築物のうち、耐震診断が未実施である建物情報を東京都は公表してございますが、小金井市内の物件が公表されることはございませんでした。

◯24番(森戸洋子議員) 今、この間の経過について大変詳しく答弁をいただきました。この間、今回のマンションもそうなんですが、東京全体でもいろいろなケースがあって、東京都も含めていろいろな対応をされているということであります。

 私たち、過日、3月2日に、国土交通省と東京都に行きまして、国土交通省は宮本徹衆議院議員、東京都は大島都議の紹介で、ちょっと私たちも勉強の意味で説明を受けてまいりました。幾つか課題になっている問題なんですが、一般的にも不適格建築物だったり、また建築基準法に違反している部分があったりする場合に、一体国や東京都にどういう対応をとっていただけるんだろうかということを伺ってまいりました。国土交通省の方にこのことをうかがいましたら、こういうことだったんですね。建築基準法で違反しているものについては補助対象にすることはできませんということなんです。したがって、建築基準法違反の部分を是正していただければ、補助金の対象になるということでありました。もう一つは、不適格建築物はどうですかと伺ったんですが、不適格建築物については対象にはしていないと。問題は、建築基準法違反の部分が耐震化工事と合わせて是正するということを前提とすれば、補助を実施することは可能であるということが、国の回答でいただいてきたところであります。

 それからもう一つは、マンションと商業床が一緒になっている場合は、対象はどういうふうになるんでしょうかというお話を伺ってきました。これは、東京都の耐震化の担当課に伺ってきまして、分譲マンションの場合は10分の9が公的な補助で、所有者補助は10分の1なんです。この場合に、それでは商業床がある場合は対象にならないのかと聞いてきました。それは、全体の面積の中で商業床がどれぐらいの面積を占めるのか。都議は、商業床が全体面積の50%以下であれば、分譲マンションとしての対象になり、所有者の10分の1の負担で耐震化工事はできるという回答をもらってきたわけであります。

 それともう一つは、3点目に申し上げたいのは、この耐震補強工事の制度は、2015年度、平成27年度で終了すると言われていました。私たちは、国、東京都に対して、これを延長し、様々な問題が解決される中で、適切な対応ができるようにしてほしいんだということを申し上げてまいりました。東京都の方では、実は同じようなマンションがありまして、これは調布市の市民から都議会に陳情が出されています。緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を推進する条例についての助成事業に関する陳情ということで、出されています。この中で、現在の状況として東京都は次のように述べています。耐震改修工事については現在、平成27年度末までに改修工事が完了するものについて助成対象としているが、平成27年度中に改修工事に着手するものも助成対象とするよう、今年度中の制度改正を予定していると。これは1月に行われた東京都議会の担当委員会に示された陳情書の中身なんです。そういう点からすれば、いろいろな建築物によって、権利関係を含めて様々な問題があるわけで、そこを本当に解決していくためには余りにも時間がなさ過ぎるということだと思います。その点では、私たちは、当日も東京都の担当者から一定の回答を得ています。先ほど言ったこの陳情にもそういう回答が述べられておりまして、その点で市はどのように把握をしているのか。

 今、申し上げた三つの課題について、市の見解を伺いたいと思います。

◯まちづくり担当部長(北村 高) それでは3点ご質問いただきました。

まず1点目が、主に建築基準法の関係でございます。小金井市特定緊急輸送道路沿道建築物耐震化促進事業助成金交付要綱では、耐震設計及び耐震改修等に当たっては、建築基準法及び関係法令に重大な不適合がある場合は、その是正が同時になされるものであるということでございます。これは森戸議員がおっしゃるとおりでございます。よって、耐震化に当たっては、まずは建築基準法等に係る法適合状況等を調査していただきまして、当該建築物の状況を把握していただいた上で取り組んでいただく必要があるというふうに思ってございます。それで、仮に不適合部分があった場合には、耐震化に合わせて是正をいただくということになりますが、これは建物の耐震化と無関係な法不適合部分の是正のみとなると、本要綱の趣旨とも合わないことから、これは一般論での答弁はなかなか難しい部分がございます。ただ、いずれにしても市といたしましては、東京都の条例等に基づいた耐震化の推進を図るべく、まずは特定沿道建築物の耐震化に向けて建物所有者がしっかり取り組めるよう、これは個々の状況等については窓口等でお伺いしながら、東京都等と連携して適切な支援ができるようにしていきたいと考えてございます。

 それから2点目、補助金の関係でございます。冒頭、答弁いたしましたが、現在の助成制度は耐震化がより推進されるよう大変充実した内容となってございます。耐震改修に当たっては、建物の用途によって助成内容を分けてございまして、一般的な分譲マンションであれば、建物所有者は実際に耐震改修工事に要した費用の10分の1の負担で済むこととなってございますが、分譲マンションでない場合は延べ面積が5,000平米以下の部分と、5,000平米を超える部分で助成内容が変わって、延べ面積が5,000平米以下の部分については分譲マンションと同様でございますが、延べ面積が5,000平米を超える部分については20分の9の負担となります。本助成制度につきましては、より耐震化の促進が図られるよう、これは年々レベルアップというのが図られてきてございます。現在、大変充実した内容となってございますので、市としては、まずは特定沿道建築物の耐震化に向けて、建物所有者の方、これは自らの責任として取り組めるように、支援等をさせていただきたいと考えてございます。

 それから3点目でございます。助成制度の期間の話でございます。こちらにつきましても、森戸議員のおっしゃるとおりというふうに私ども認識してございますが、まず現時点ではまだ都議会の方での審議が済んでいないということから、市の方で明確に答弁ということはちょっと難しいわけでございますが、確かに議員おっしゃるとおり、助成対象に係る延長が検討されておりまして、現在の来年度の東京都の予算原案もその分の予算が組まれているというふうに認識してございます。それを受けまして、市としても来年度の予算の措置に合わせて予算措置をさせていただいてございます。市としても、東京都と連携して耐震改修等への助成について配慮していきたいと考えてございます。

◯24番(森戸洋子議員) 1点目なんですが、これは国の耐震対策緊急促進事業Q&Aというのがホームページに出ているということで、私も探してみたんですが、なかなか見つからなかったし、見つけても言葉の意味がよく分からなくて、やはり行って聞いてみてよかったなと率直に思いました。

したがって、容積率、建ぺい率と現状が合致していないと。このことは補助金の対象の要件にはなっていないというのが国からの回答で、問題は建築基準法の違反の部分については、先ほども申し上げたように、耐震化工事と合わせて是正することを前提として行えば、補助を実施することは可能であるということなわけですから、その点は是非、市の方からも心配がないような情報を流していただきたいなというふうに思うわけです。

 それから、もう一つの問題は、特定建築物の問題で補助金の問題なんですね。私たちもいろいろとお話を聞いたんですが、なかなかよく分からなかったわけです。東京都は、問題は商業床の面積の割合の部分だと言っていまして、そこの割合が一定の面積以下であれば、分譲マンションとしての対象建築物になりますという回答をいただいているわけです。この点でも、私は是非、管理組合などと調整をしていただいて、きちんとした数値的なものも出し、是正ができるような状況になるのかどうか、検討してみなければ分かりませんが、その点は是非お願いしたいということであります。

 それから、実は、国、東京都に行って、私も含めて議員団が実感してきたのは、国も東京都もいつ地震が起こるか分からないと。したがって、今回は3年なら3年というスパンを限って、この間にとにかくやってほしいということでやってきましたと。だから、私たちが延ばしてほしいと言っても、いやもうとにかくいつあるか分からないんだから、期間を延ばすとか延ばさないとかいうことはなかなか言えないんですというふうにおっしゃるわけですね。それも分からない話ではないと思うわけです。ただ、全国的には、今どうも始まったばかりだというのが担当者の話でありました。東京都の方は、既にかなり進んでいるということもあって、全国的にもかなり進んだ助成制度になっているということもあって、いろいろなところで、先ほども述べたような陳情も都議会に出されているという状況であります。したがって、2015年度、来年3月31日までに工事着工しているということであれば、引き続き継続もできるということでありますので、そういう点ではこういう情報を是非、各市内の管理組合にはお伝えいただきたいなというふうに思います。その点は要望しておきたいと思います。

 ちょっと1番目の建築基準法と、それから不適格建築物の問題については、国土交通省のQ&Aはご存じだと思うんですが、今、私が申し上げたことでよいかどうか、確認だけさせていただきたいと思います。

◯まちづくり担当部長(北村 高) 森戸議員がご説明いただいたとおりかと思ってございます。

 それで、個別の建物、実際での判断、これはもちろん関係機関というのも確認が要るなというふうに思ってございますが、私どもとしては、所有者の方がご活用しやすいような方向になるように、その辺、情報提供も含めて努力したいと答弁させていただきます。

◯24番(森戸洋子議員) そういうことでありますので、当該建築物のみでなく、市全体、まだ残っているわけですから、そういう情報も投げ掛け、市と一緒になって行っていただきたいと思います。

 ただ、先ほども申し上げたように、この耐震補強工事については、かなり国も東京都も急いでいるということがありますが、しかし、同時にそこに住んでいる人たちは、では耐震補強工事が終わった後、もっても10年か15年、その後どうしたらいいんだろうかということが出てくるのは当然のことではないかというふうに思います。その点から言えば、どこのマンションでも早晩、建て替えを含めた検討をしなければならないということは課題になってくるわけで、その際に地区計画や高度利用地区の指定などの手法も含めて、市の決定でできる土地利用などもあります。いいかどうかは別にしても、あるわけです。私たちは、マンションを作ること自体に反対するものでもないし、そのマンションで皆さんが快適に暮らしていくということは、今日どこでも同じ共通の思いになっているところもあるので、マンションの居住者や管理組合に様々な情報の提供が必要であるというふうに考えています。その点で、耐震補強が工事が終わった後に、まちづくりの視点も含めて、居住者である方々と共同して、どういうまちを作っていくのかということについて、市も一緒に検討していく必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。その点の見解を伺います。

◯まちづくり担当部長(北村 高) 耐震補強の促進という点では、まず緊急輸送道路の耐震化を推進するための条例の制定とあわせて、用意した助成制度、これは耐震化の促進が図られるように年々レベルアップを図ってきて、今のような充実した内容になっているということは、ちょっと重ねて答弁をさせていただきます。

 それから、一方でございますが、建て替えのお話ございましたが、国の方においても法改正等によって、建て替えの際に耐震性不足の認定等を受けることによって、容積率等の緩和を受けられる制度というのは、これは一方整備をされてございまして、そういった点で耐震化に向けた取組というのも進められるような法整備はされてございます。

 それから、普及啓発面においては、耐震化アドバイザー制度の拡充として、東京都防災建築まちづくりセンターでは、東京都建築士事務所協会等の建築士団体や、東京建設業協会、金融機関と耐震化推進に関する協定を締結して、相談窓口の設置や戸別訪問等を行い、耐震化を推進してございます。内容としては、これまでの耐震診断技術者の無料派遣に加えて、耐震診断後の補強設計、耐震改修、それから建て替えに関するアドバイザーとして建築士、建設業者、弁護士、税理士、コンサルタントなど、幅広い専門家を無料で派遣して、耐震診断結果等に応じて耐震改修の工法を提案するなど、耐震化に向けたアドバイスを行っているというところでございます。さらに言うと、セミナー等を開催して、所有者を対象に講演やアドバイザーによる相談会もやっているということでございます。このように、国、都、市とも助成制度のレベルアップとともに、建て替えの際の容積率の緩和等も含めた制度の改善、それにとどまらず、セミナーの開催、管理組合の訪問啓発などもございます。都との連携、指導に基づいて、耐震改修に向けてのご相談等ができるものは、積極的に今後もさせていただきたいと答弁させていただきます。

◯24番(森戸洋子議員) 私が言おうと思ったことを言われてしまいまして、まちづくりセンターの活用というのは非常に大事だなと、東京都に一定お話を伺って、かなりこれも改善されて建築士、弁護士、先ほどもおっしゃったように、建設業者、不動産コンサルタントなどの専門家を無料で派遣してもらえるという制度で、そういうことも是非PRしていただきたいなというふうに思っているわけです。市内では、こういうことのPRというのはやられているんでしょうか。当該の建築物も含めて、是非これを行っていただきたいと思いますがいかがでしょうか。

 私が伺っているのは、耐震補強工事が終わった後、ではどうするのかということは必ず出てくる問題だと思います。10年はあっという間にたつわけで、そこに住む居住者からすれば、今後どうするかということの協議はしていく必要があると思います。その点で、小金井市がまちづくりの相談窓口として、支援なりしていただきたいと思いますが、その点はどうか。このまちづくりセンターはそういうことでは使えないんでしょうかね。活用はできないだろうかと。耐震補強工事以降のどうしたらいいかというところまでの相談はできないのかどうか確認させていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

◯まちづくり担当部長(北村 高) まず、過去のアドバイザー派遣についての実績ということでございますが、市内でも耐震診断前の段階でアドバイザー派遣を受けた物件というのは8例ございます。こういったものを活用していただいて、耐震診断に結びついているという実績がございますので、そのようにまず答弁させていただきます。

 それから、耐震以降の相談ということでございます。例えば、マンション建て替えの法律というのがございまして、小金井市内にも実例がございます。それは、私ども相談に乗らせていただいているというのは、もちろん実績でございます。法律的な手続の中で、私どもがかかわっていくということもございます。まちづくりの観点で幅広く相談というのは乗らせていただきたいというふうに答弁させていただきます。

◯24番(森戸洋子議員) 分かりました。市長、是非、今回の建築物についても、陳情にはいろいろ市長の見解が書かれていたのは私も承知しております。私たちも再開発で行うということにはならないだろうと思っておりますが、ではどうしたらいいのかというところが、住民の皆さんが一番困っていらっしゃるところなんですね。したがって、一つ一つ課題になっている問題についてどう解決できるのかという方向性を、住民の皆さんに示していただかないと、なかなか解決はできないということだと思います。是非、市長も協議、検討の場を設けていただいて、早急に解決に向けて努力していただきたいと思いますが、市長の見解を伺います。

◯市長(稲葉孝彦) 特定の個別のものに関して私が言及していくのもいかがかなという思いを持っています。ただ、緊急輸送道路の特定建築物の耐震補強ということに関して申し上げれば、それが16棟あるわけですから、これらがきちんと対応できるように協力していくというのは当然だろうと思いますし、その法律の趣旨に合った形で対応していく必要があるだろうと思っております。それ以外のいろいろなものが絡むと難しい話があるかも分からないですけれど、この耐震補強に関してはそういうことだということです。