改悪された介護保険制度の改善を求める

○24番(森戸洋子議員) 次に2問目の、改悪された介護保険制度の改善を求める、この問題について質疑をさせていただきます。安倍内閣は、介護保険から事業者に支払われる介護報酬を、4月から大幅に削減いたしました。改定率はマイナス2.27%ですが、特別な上乗せの加算を除けばマイナス4.48%と、過去最大規模の削減となっています。長野県ではデイサービス事業所が3月で閉鎖するなど、廃業する事業者が続出しています。このままでいけば、介護基盤が崩壊の危機にさらされているというのが実情ではないでしょうか。
 特別養護老人ホームの介護報酬も下げられました。安倍首相は、安定的に必要な収支の差が出るようにしたと説明されていますが、実態はそうはいっていません。収入と支出の差が1%となると、職員の賃金を上げることは難しい、これが現場の声となっています。
 この質問をするために、この間の訪問介護と通所介護の介護報酬改定の推移を提出していただきました。例えば介護予防事業の訪問介護は平成18年から平成20年まで、週1回程度の場合は1万3,080円が1万2,906円、週2回は2万6,160円が2万5,801円、週2回を超える場合は4万2,506円が4万929円。介護予防事業の通所介護に至っては要支援1が2万3,595円だったのが1万7,589円、要支援2の方は4万6,141円が3万6,066円と、1万円も下がるという事態になっているわけです。
 計画策定を行いましたが、昨年8月に調べた事業所のアンケートで、昨年度の採算性はどうだったか。昨年度といいますから、これは平成26年8月に出しているので平成25年度になりますね。違いますか、平成25年か平成24年なんですが、黒字だったという事業所は33.8%、赤字だったという事業所が39.4%です。介護報酬変更による運営上の影響はあったと答えた事業所が40.8%となっています。こうしたアンケート結果などもあるわけですが、今回の介護報酬の引下げとあわせて介護従事者の賃金引上げに関わる加算が行われたわけですが、全体的に担当課として、影響について把握されているかどうか、まず伺います。



◯福祉保健部長(柿崎健一) それではまず、指定の権限を持つ地域密着型のサービスの提供事業者につきましては、市を通して加算申請書類を東京都へ提出しており、今年度は認知症対応型グループホームや、認知症対応型通所介護の事業所など、市内のほぼ全ての地域密着型サービス事業所が、何らかの加算申請は行っている状況でございます。それ以外のサービス事業所に関しては、具体的な改正後の状況の把握が、ちょっとできておりません。
 介護従事者の処遇に関しましても、国が平成25年度に介護従事者処遇状況等調査を行っており、まだ最終的な報告ではないということですけれども、介護職員処遇改善加算の届け出を実施している事業所は87.2%あるという形で把握しているところでございます。



◯24番(森戸洋子議員) 今、そういう処遇改善の加算をしているところは、ほとんどがされているということなんですが、やはりこの加算もなかなか難しいという声も出ています。
 私たち日本共産党市議団は、この間、市内の小規模の通所介護事業所に出かけて、直接お話を伺ってきました。例えば、定員25名で利用登録が約70名の介護事業所ですが、ここでは要支援者が1割いらっしゃいます。報酬の引下げによって今後、事業を継続できるかどうかがわからなくなっている。軽度の利用者に手作りの食事も提供して、こだわりを持って高齢者が安心して暮らしていただけるようにと運営してきたと。現在、90歳台の方もお元気に通所されているわけですけれども、この仕事をやっていて、やりがいを持ってきたけれども、今回の改正によって自分たちの努力は一体何だったのかと思うようになっているということであります。介護従事者の加算がついたけれども、報酬の引下げによって消されているということをおっしゃっていました。
 また、もう一つの介護事業所は毎月16万円から18万円の収入ダウンとなり、これは1人分の賃金に当たると。これではやっていけず、人を減らさなければならない、こういう声であります。またもう一つのところは、年間200万円の赤字が計算上、成り立っていると。今後継続できるかどうか困難になっている。サービスの質を落とすことや、人員を削減しなければやっていけない。介護従事者の加算がつけられたというが、事務職などには反映できない。介護職だけ賃金を上げれば良いということにはならないので、全体を少しでも上げる努力をすることになると、赤字になってしまう。市にも考えてほしいのは、介護をする人をどうやって育てるかということだと。現状の賃金では人が集まらない、ハローワークに募集をかけても集まらないという状況があるということであります。
 また、今年1月に、市内40か所に郵送でアンケートを送りました。全部が紹介できないんですが、この中でも、介護報酬が下がるとヘルパーさんの時給も下がるので、ヘルパーの仕事離れにつながる。現に介護予防の報酬が下がったので、今春からのヘルパーの引受けに難色を示している。予防介護は引き受けるヘルパーが少なくなる、こういう声が出されているわけです。事業所が痛手であると同時に、これは要支援の利用者はもっと痛手になるわけであります。
 昨年行ったこのアンケート調査でも、サービス未利用者の中で介護保険サービスの利用意向で、介護予防の訪問介護、これを受けたい、利用したいという人は34.5%います。そして通所介護も30.3%いるわけですね。ところが、この介護保険総合事業計画ではどうなっているかというと、介護予防訪問介護は平成27年度、6,168人ですが、来年度は3,216人に減らし、再来年度はゼロにすると。訪問介護はですね。通所介護は5,160人を、来年は2,892人にし、再来年度はゼロにする、こういう計画になっているわけです。
 私は、こういう状況が、今言ったような事業所のさまざまな声になっていると思うんですが、是非、事業所の実態調査を行うべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。それから、併せて事業所への支援が必要になっていると思います。国は看護師などの配置による加算をつけましたが、しかしそれだけではなかなか事業所も回っていかない状況があります。市としてこの要支援1、2の方々の、これまでどおりのサービスを受けられるような方策を検討し、支援を行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。伺います。



◯介護福祉課長(高橋美月) それでは、先ほど予防の通所介護と訪問介護についての計画値のお話がございました。小金井市の方では平成28年10月から、この二つのものにつきましては地域支援事業へ移行を見込んでおりますので、そのために平成28年度は半分の見込高、平成29年度以降はゼロにしているという状況であることはご説明させていただきます。
 先ほど、事業所の実態についての調査をされたということで、ご紹介をいただいたところです。先ほど答弁させていただいたとおり、小金井市の方で事業所の実態ということで数値的なものをまだ把握していないところですが、事業所連絡会という事業所の会合の中に介護福祉課の職員も入って、いろいろな状況はお聞きしているところですけれども、現状で、先ほど他県のような状況で事業所の方が業務をやめて廃止になるというようなお話は流れてきてはおりません。
 また、介護保険の報酬改定が実際に確定する前の状況ではありますが、この地域支援事業に関して意向を、介護事業所に行ってアンケート等の形でお聞きしたときには、やはり介護報酬も下がるという状況で、受けるのが難しい可能性もあるけれども、前向きに検討したいというようなご意見をいただいていたところでございます。また、本市では地域区分が第5期に10%だったものから第6期、15%と上がっている状況がございまして、これにより、先ほどの介護報酬の減額幅というのは若干小さくなってはおりますが、周辺自治体に追いついたという状況であり、確かに今回の報酬改定につきましては、事業者にとって厳しい内容であると認識しているところではございます。
 ただ、一方で介護報酬の減額というのは、利用者の方の自己負担額の減額につながります。また、介護給付費の減少により、介護保険料の上昇を抑えるということがございます。今回の報酬改定におきまして、処遇改善加算等の各種の加算の改正内容を見ますと、サービスの質の向上につながると考えられることから、各種加算を獲得できる体制を事業所が整備していくことは、やはり良質のサービス提供につながるということがございまして、事業所の競争力を高めるだけでなく、広い意味で利用者の利益にもなると、一方では受け止められるところだと考えております。



◯24番(森戸洋子議員) 今、そういうお話がありましたが、是非、報酬改定後の各小規模事業所などの実態調査を行っていただきたいと思うんですね。先ほどの話は、改定前のお話だったと思います。介護報酬を上げるということだけではなくて、私が言っているのは先ほども言われたような地域手当加算、それから介護従事者の充実加算、こういうところの交付金などによる国の補填などを求めて、全体的には安心して事業も運営できる、また利用者も利用しやすくする、こういう対応が必要ではないかというふうに思います。
 介護保険制度はどんどん改定されて、今、20分未満の身体介護というのがありますが、ほとんど何もできないというのが実情で、時間に追われるということでありまして、そういうことを改めていっていただきたいと思います。
 次に、日常生活支援事業について、準備状況を問うということであります。医療・介護総合法案によって要支援の認定を受けた高齢者が介護保険サービスから卒業を強いられ、必要な支援を打ち切られるということになっていきます。全体的に見ると、東京では今年度からのスタートが8自治体、2016年度からの実施が26自治体、2017年度の実施が24自治体、未定が4自治体ということであります。
 これは新聞報道で出ていたんですが、品川区は訪問介護は生活援助が中心のサービスに移し、単価を現在の介護報酬に比べて17%引き下げると、通所介護も50%近く引き下げるということのようです。その点で言うと、事業所からもますます厳しくなると、予防介護をやれなくなるという話が出ているということでありました。こうなると、要支援者がこれまでどおりの支援を受けられなくなり、介護状態が悪化するのではないかという懸念さえ持たざるを得ません。要支援者を度外視するのではなく、これまでのサービスが継続できるようにしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。それと、準備状況がどうなっているのかということについて、冒頭伺った上で2点目の質問をさせていただきますが、いかがでしょうか、その2点。お答えをお願いします。



◯福祉保健部長(柿崎健一) 新しい介護予防・日常生活支援総合事業につきましては、ご案内のとおり市の方は来年の10月からの開始を予定しているところでございます。現在の進捗状況ということでございますが、現在、国から示されたガイドライン案を精査し、新総合事業への移行に伴う、市が行う事務手続や検討事項等について課内での打ち合わせや、近隣他市との実務レベルでの情報交換、地域包括支援センターなどの関連団体との協議を行っているところでございます。引き続き、近隣市の移行時期の兼ね合いや単価設定などを勘案しながら進めていく予定でございます。
 それから第6期事業計画では、新総合事業の開始に伴い、予防給付から地域支援事業へ移行となる部分にかかる経費の確保ができるような事業費枠を設定させております。また、新総合事業の移行時期において、予防給付と同等のサービスを設定するよう、準備は進めているところでございます。



◯24番(森戸洋子議員) そういうことで準備はこれからだということなんですが、まず、チェックリストに基づいて介護を受ける対象かどうかの振り分けが今後、行われることになるわけですが、必要と判定された人が要介護認定を受けることになるんですよね。しかし、あなたは大丈夫ですよと言われたとしても、いや、私は受けたいんだという利用者がいらっしゃれば、申請をする権利は奪わないでほしいと思うんですが、その点はどうでしょうか。伺います。
 それから、報酬については市町村が決定できるわけですけれども、この点では国は、現行制度よりも低く報酬を引き下げるべきであるとしています。それではどこもやっていけなくなるわけで、介護事業所が担う場合でも、サービスの担い手がきちんとサービスに見合った報酬が受けられるようにすべきだと思いますが、その点、いかがでしょうか。伺います。



◯福祉保健部長(柿崎健一) 要介護認定の申請の権利を奪わないことというようなご質問でございました。予防給付に残るサービスを併用する方は、基本的に認定の更新を行うことになりますし、利用者が認定申請を希望する場合、それを拒否することはできないと考えております。また、チェックリストの活用方法については、地域包括支援センターなどの関係機関等々の意見をいただきながら、これから具体的にどのように行っていくかというのは検討することとなると考えております。
 また、報酬の点でございます。介護予防・日常生活支援総合事業の財源については、介護保険料と国、都、区市町村の公費で賄われる点は介護給付と同様でございます。介護保険料の算出にも影響をいたすところでございます。新総合事業の内容とその対価や、利用者の自己負担は区市町村が定めることとなっております。事業者への報酬等については、これまでの介護給付の報酬や、本市よりも早く新総合事業に移行する自治体の状況などを勘案しながら、事業者が参入しやすく、かつ被保険者の皆様に納得いただけるよう検討していきたいと考えております。



◯24番(森戸洋子議員) わかりました。もう一つあったんですが、時間の関係上、これは飛ばしたいと思います。
 次に特別養護老人ホームについてであります。この間、何度も要求をしてまいりましたが、特別養護老人ホームの必要性は大変重要になっていると考えます。資料として提出していただきまして、今、待機者は375人ということであります。私は市内の特養ホームに電話をしてみましたら、現状、440人待っているというお話がありまして、一つの特養ホームですよ。ちょっとここの数字と違うというのは、市外から申し込んでいる人もいるのでそうなのかなと思うわけですが、そういう数字になっているということです。
 この間、グループホームを創設してきたわけですが、グループホームは非常に高いですね。まず、家賃があります。大体6万円から7万円を払わなければいけません。食事代は、市内のある施設は1日1,000円なんです。そうすると、30日間やれば3万円、家賃と食事代で10万円なんですね。このほかに介護サービスを受けるとしたら、その介護サービスの利用料を払わなければいけない、それからおむつ代が必要だったらおむつ代を払わなければいけない。したがって、国民年金の7万円ぐらいの人は、グループホームも入れないんです。したがって、特養ホームはやはり今、本当に必要になっていると思うんですね。しかし、この介護保険計画では、特養ホームの増設は削除されましたが、設置する意思はあるのかどうか、伺います。
 それから2点目に、かねてから関根議員も要求してきました、公務員住宅の仙川南側の用地確保について、これはどうなっているのかということなんですが、ちょうど福祉会館の建設問題の資料要求の中に、庁議の資料がありまして、これは今年の3月10日に、関東財務局東京財務事務所立川出張所長から、未利用国有地等の処分における云々ということで、意見照会及び情報提供についてが送付されたということで、貫井北町公務員宿舎の取得等要望受付を、正式に書面で確認するものであるということなんですが、ところがこれは受けないということで回答をしたということなんですね。
 私たちは、ここに特養ホームを増設したらどうかということを言ってきたわけですが、一体これはどうなってきたのか。この間も市は、公務員住宅を中心として用地を確保したいということをおっしゃってきたと思うんですが、この点についてどういうふうになっているのか。併せて今後、公有地の活用を含めて特養ホームの増設に向けて踏み出していくべきではないかと考えますが、見解を伺いたいと思います。



◯福祉保健部長(柿崎健一) それでは、第6期計画期間内の市内の施設整備の考え方に記載したとおり、第5期事業計画期間に施設整備計画に挙げた100床規模の特養の整備には、第5期期間中で至らなかったというところについては、大変申し訳なく思っております。
 特養入所対象者が、原則要介護3以上と改正されたことや、在宅生活の延長を目指すことなども含め、今後、当市内における妥当な施設の規模を検討しながら、用地確保の調整や社会福祉法人等の案内に努め、相談等は随時承ることとしております。本市の特養入所待機者数は、平成25年度末時点で375人となっており、今年度から原則、先ほどご紹介したように要介護3以上が入所対象と変わったとしても、待機者数は多分、250人を超えるのではないかと見込まれております。
 計画策定のためのアンケート調査の結果においても、最後まで住み慣れた自宅で暮らしたいと考える方が多いことから、特養整備のみでなく、いろいろな角度で入所待機者の解消に向けた方策は検討する必要があると、十分認識しているところでございます。特養自体は公益施設でありますが、本市の特養の整備率は都内でも低く、具体的に開設計画を持つ法人があれば、補助金の獲得など、整備に向けた対応は進めていきたいと考えているところで、今年度に入ってからこれまでなかなかなかった整備に関する計画についての相談が社会福祉法人等々から入っている状況で、現時点では具体化するとはなかなか言えないんですけれども、まず、その案件の状況を注視しながら、必要に応じて市の対応を考えてまいりたいと思っているところでございます。



◯企画財政部長兼庁舎建設等担当部長(河野律子) 国有地の関係でございます。市といたしましては、貫井北町、仙川南側部分の小金井住宅用地につきまして、平成24年度から関東財務局との間で口頭での情報提供を含め、市の要望について打診を重ねてきたところであります。平成25年3月には文書にて関東財務局宛に、万一当該用地が売却に至った際には、介護老人福祉施設等の高齢者福祉施設や、障がい者福祉施設が整備されるよう依頼してきたところでございます。
 一方、財務省における同地の取扱いでございますが、東日本大震災の復興財源として国の財政に貢献することが強く求められていることから、平成23年12月の策定時点における国家公務員宿舎の削減計画の完了時期は、平成28年度であったところでございます。しかしながら、平成26年12月には同計画の完了時期を平成27年度末に前倒しをすることを発表してございます。この間も、市に対しては一定のご配慮をいただいており、平成26年4月に廃止宿舎用地の取得等意向調査確認について、文書を送付いただいてございます。
 これを受けて以降も、市からは制限用途を付した売却の可能性も含め、関東財務局に要望してまいりましたけれども、当該用地については平成27年度までに速やかに売却すること等により、東日本大震災の復興財源として国の財政に貢献したいとの見解をいただくにとどまっており、了とする見解をお示しいただくことにはならなかったという経過がございます。
 他方、市では全庁に同地の取得要望に係る照会を行い、要望を取りまとめの上、施策の優先度等を考慮しつつ、交渉にかなう案件の絞り込みを行ってまいりました。介護福祉課から要望がございました第5期介護保険・高齢者福祉保健総合事業計画に基づく広域型施設・介護老人福祉施設100床の整備につきましては、交渉案件として国との協議に臨んでまいりました。市が土地を購入し、社会福祉法人等に貸出しした上で当該社会福祉法人等が施設建設、運営する提案を中心に協議、検討を重ねてまいりましたが、具体的な事業概要を提示して施設整備への意向を示す法人が現れることはなく、復興財源目的である当該国有地の売却スケジュールに支障がない範囲で、市の取得要望を具現化していくことは困難であるとの認識に至りまして、最終的には取得要望なしという形で国に回答したものでございます。



◯24番(森戸洋子議員) 今、そういう話でしたが、待っていたら社会福祉法人は来ないですよね。やはりこっちから、こういう条件でやりますので是非来てほしいというアピールをしなければいけないと思うんですよ。その点で私は、努力がどうだったのかということが問われるし、是非、増設に向けて頑張っていただきたいということを最後、申し上げておきたいと思います。